ドイツのルネサンス期を代表する画家 Albrecht Dürer /アルブレヒト・デューラー(1471-1528)の代表作【祈りの手】のウォールアート。この祈りの手にはとても素敵なストーリーがあります。デューラーは若い頃、ハンスという友人と共に画家を目指していました。しかし二人とも貧しい家に生まれ、毎日仕事に追われ絵の勉強ができずにいました。そこでハンスが交代で勉強に行こう、その代わり一人が二人分働こうと提案し、デューラーの方が絵がうまいから先に勉強に行くようにと説得します。デューラーは説得され、ヴェネツィアへ勉強に行きました。そこから数年が経ち、高い名声を得たデューラーは次はハンスの番だとニュールンベルクに帰りました。二人は再開を喜びましたが、デューラーはハンスの手を取り驚きました。彼の指は働きすぎて変形し、絵筆を持てなくなっていたのです。デューラーは自分の成功で友人を犠牲にしてしまったと後悔しました。デューラーは償えることがないかと、再度ハンスの家を訪ねます。ノックをしても扉は開かず、デューラーは部屋をのぞきます。そこではハンスが手を合わせ、祈りをささげていました。そして彼は「私のせいでデューラーが傷つき、悲しんでいます。神様どうか、彼がこれ以上苦しみませんように。そして私の分の夢もデューラーが叶えてくれますように。」祈りが終わった後、デューラーはハンスに「君のこの手で、祈りで僕は生かされている。どうか君の手を描かせて。」と頼みます。1508年、そうして描かれたのがこのモチーフの元となっている【祈りの手】です。お部屋に飾ってふと眺める時、このお話を思い出して温かい気持ちになっていただけたら嬉しいな..と🕯